17.転売を考えず、ついの住みかを考える
マンション購入、かつては転売が前提の時代があったんです。
土地の価格が右肩上がりに上昇していた時代でした。
マンションを購入しても多くの場合、必ず値段が購入時の価格よりも上がるので、それを売ることにより、次に購入する資金となり、より広いマンションにステップアップできるというわけ。いい時代でしたねぇ…。
しかし、景気の冷え込みが長く続き、土地の値段がどんどん下がる時代を経験し、その後、再びマンションが売れる時代にはなりました。
とはいえ、社会的に見ると給料が年齢とともにどんどん上がっていくモデルが崩れ、終身雇用も心許ない時代です。
マンションを買うというのは一世一代の大仕事。
もはやマンションを買い換えると言うことは難しい時代になっちゃいました。
そうなると、マンション購入、一部の「転売で儲ける」投機的な買い方をする人以外には「終の棲家」として探すというスタンスが、これからの時代、求められているような気がするんです。
しかし現実問題として、市場に出回るマンションはまだまだ「ついの住みか( 終の棲家 )」たり得ない物件が圧倒的だとオガは思うのです。買う方も「願わくば、住み替えを……」と思っているのではないかな。
オガにとって最初のマンション、本当は「ついの住みか」にしたかったんだけど、様々な妥協をした結果、やっぱり不満が続出。出て行かざるを得なかったのは今までお読みの通り。時代は不景気。マンションの転売は大赤字となっちゃいました。
大きな買い物であるマンション。しかも今後、有利な条件での転売はできないかもしれない……。
これから買われる方は、やはり「ついの住みか」だとしたらどうする?という視点で見ていった方がいいのではないかと、オガは思います。
少なくとも我々は2度目のマンション選びでその点を強く意識しました。だから、時間もずいぶんかかっちゃったけど、とりあえず、妥協せずに探した物件、どうにか現状は「合格点」という感じになっています。
今は亡き父が2回目の購入で手に入れたマンションに遊びに来てくれたとき「おお、おまえもやっと終の棲家を見つけたな」と言ってくれたことがとても嬉しく、心に残っていますねぇ。良い思い出です。
「ついの住みか」を意識した時点で当然、マンションの「条件として考える項目」が変わってきます。
たとえば耐震基準もそう。あるいは、バリアフリーもそう。
そうしたところに目をやるのは、実際に終の棲家になるかならないかに関わらず、メリットの大きな事ではないかなぁとオガは考えますよ。