05.マンションの適正価格って?~その1

本当にマンションの値段は様々

これはいつでも最大にして難しい問題。

まずは広さ、そして、利便性(交通など)。この二つが大きな柱であることは間違いないし、ほぼこの二つで相場がわかるもの。でも、それに加えて建物の構造や販売者・施工者などによっても違いが出てくるでしょう。

中古の場合はそれに加えて希少性なども加わるし、管理の状態も意味を持ってくるかもしれません。

そして、最後に大きいのはその時々の景気。

オガが初めてマンションを買ったのはバブルが崩壊した後でした。景気は下り坂を転がり落ちてマンション価格も暴落。おおお、これはチャンス!と思ったのが、早とちり。結果的にはその後さらに落ち続け、オガが買ったマンションはわずか数年で価値はさらに半分に。他の部屋が中古物件として売り出される値段を見るたびに、悲しかったですぅ……。

オガが買うとき、専門家達は「今が景気の底。いまマンションはお買い得!」としきりに言ってたなぁ……。

ま、まじめな話、その時代、マンション相場の底はそのさらに数年後でした。

景気の見極めは難しい。それが実感。

ただ、オガは「信じられないくらい高い授業料だった!」と思った上でこうも考えたんです。

「一生賃貸でいる場合と比較計算して、こちらが得だと思えば納得できるかな」

そう。悔し紛れだけれど、マンション、そのとき住み替えれば損だけど、そのまま住み続ければ20数年後、元がとれると考えればいいのです。

つまり、オガが子供の頃によく言われた「マンションは転売して買ったときより高く売る。それで住み替えるのだ」という公式は今はなかなか成り立ちません。その事実をしっかりと頭に入れること。それを大前提にしてマンション購入をするということが、今の時代、精神的にも大事なんじゃないでしょうか。

さて、では一体どのくらいの価格で買えるのか……。

まずは自己資金が大切です。オガの場合、妻がこつこつ貯めていた貯金がありました。妻よ、ありがとう。これは「救いの神」。

頭金が「そこそこ」あるのとないので、その後の返済資金計画が大幅に違ってくるんです。

住宅ローンというのは、最初のウチは利息分を返すだけで、ほとんど借りたお金そのものは返済できていないのです。長期になればなるほどそうです。だから、短い期間でいかに「パッ」と返すか。それが重要なのです。

だから、「できる限り頭金を貯めておけ!」というのは大事なアドバイス。

その上で一般的に言われるのはローンを組むなら年収の5倍までという言い方。

でもね、これは生活をかなり切り詰めなければならないのです。

オガの知り合い(金融専門家)はこう宣言してましたよ。

「年収の3倍なら生活も余裕ができる。4倍ならぎりぎり。5倍は子供さんの教育費などを考えると危険。」

さらに、その専門家、恐ろしくもおもしろいことを…。

「よく不動産屋さんや銀行で、あなたの年収なら、ローンはここまで組めます……と言うじゃないですか。「大丈夫です」って。あれって誤解してる人が多いんだよ。つまり、あなたの生活が大丈夫って意味じゃないからね。もしもあなたが破産したとしても、我々の方はここまでだったら取り返せるので「大丈夫です」って意味だから。勘違いしちゃだめだよ」

ものすごくリアリティがありますよねぇ……。くわばらくわばら。