16.地震や豪雨などの天災などを考える
もしかしたら「一生住むかもしれない」マンションを選ぶんですから、その際、必ず考えておかなければならないのは、地震などの天災、あるいは環境に関する事。
まず地震。これに関してわかりやすいのが建物そのものの耐震性。耐震基準というのは過去、何度も見直されているんですが、その中でも1981年の見直しは大きなものだと言われてます。1981年の5月末までに確認申請を受けた建物が「旧耐震」、それ以降の確認申請を受けた建物は「新耐震」と呼ばれるんです。
だから、建築された(建物が完成した)のがおおよそ1982年秋以降であれば安心。さらに、その後、新しい技術が取り入れられてきているので、より新しくなれば新しいほどより安心ということになるんですねぇ。
また、耐震とは別に免震や制震という技術も。こちらは揺れに耐えるという耐震から一歩踏み出して、建物の揺れを巨大なゴムなどを使って押さえたり相殺するという高い技術を使っているので、より安心なんです。でも、お金もかかるためそうした技術を取り入れた物件は多くないのが現状。
さて、それとは別に立地についても考えておきましょうね。
たとえば元々砂地や埋め立て地だったりした場所では、地震の震動により土地の「液状化」という現象が発生して、強固なはずの地面がどろどろに。そして、建物が倒れちゃうということもあるんです。東日本大震災の時に千葉県浦安市で大規模に起きのは有名ですよね。
また、海沿いであれば津波の危険性も。「住むのは高層階だから津波の波をかぶらないんで、大丈夫だよぉ!」と言ってても、建物の地下に給水タンクやエレベーターの電気設備などがあれば、そちらは冠水し、使い物にならなくなっちゃって、当面、マンションでの生活ができなくなる可能性もあるんですよ。
建物の密集した地域では地震についで起きる火災も心配。自分のマンションが燃えなくとも周囲が燃え広がれば相当の熱で、被害を受けることがあります。
近所に危険物を持つ施設があれば、それも不安。
地震ではなく豪雨なども考えておく必要がありますよね。建物の構造で居住階が半地下となっている物件が最近は増えましたねぇ。もしも、激しい集中豪雨となれば、雨水がそちらに入り込んでくる可能性もあるとお気づきですか???
また、川沿いであれば、あふれた川の水が入ってくる可能性も。2019年には大雨により二子玉川のタワーマンションが浸水したのもご存知の通り。
送電線。健康に対する影響は、日本では「ない」と言われているけれど、「白血病などの危険あり」としている国もあるんですよ。だから、本当のことは「わかりません」。が、少なくともオガは日頃、仕事の関係でラジオを聞かねばならない関係で「×」。ラジオが盛大なノイズで聞こえなくなるからなんですよ。ただ……、認識しておきたいのは、ラジオが聞こえなくなるくらい強いノイズ(電磁波)が常に24時間出ているわけだから、高圧送電線の下ではそれが体に始終浴びせられているという事実はあるのです。実際に健康被害があるないは別にして……。気分の問題としてもあまり嬉しくはないですよねぇ。
排気ガスの問題もあります。
以前住んでいたマンションは幹線道路沿い。窓のレースカーテンがすぐに車の排ガスからのススで黒くなるような場所だったんです。そこに引っ越してしばらくし、オガのアレルギーは悪化。さらには気管支までも弱くなっちゃいました。そのマンションを出て、今のマンションに越してからはウソのように体が元通りに!幹線道路沿いというのは車を持った人には便利で、そのぶん、マンションの価値が高くなるんだけれど、健康にとっては良いことではないようですねぇ。
そんなこともあり、オガが住まいを選ぶ際に「安全性」という面で考えたのは以下の点。
・都内でも標高が10m以上ある場所。
・住宅密集地域をさける。特に東京都が公表している震災時の火災予測地域をさける。
・海沿い、川沿いを避ける。
・谷に作られた街を避ける。
・丘の上などの高台であればより良いが、その際、逆に崖崩れなどに巻き込まれない場所にする。また急な坂道を通らなければならない場所は路面凍結の際危険なので、それも避ける。
・丘の斜面に沿って建てられたマンションは地震による地滑りなどのことを考え避ける。
・タワー(高層)マンションは安全性を考えると不安が残るので、避ける。
・近所に震災時、危険となる設備(ガソリンスタンドやガスタンクなど)がない。
・高圧線が上空を通っていない。
・車の通行量の多い道路に面していない。
・排気ガスの出る工場などが近くにない。
・化学薬品を扱う研究施設や工場などの跡地に建てられた物件ではない。
マンション選び、他に考えなければならない要素はたくさんあるけれど、災害に備え、健康を考えるためのポイントとして最低限、上記は優先的に考慮したいもの。沢山ありすぎて大変?
でも、なにせ命がかかった話です。
一生に一度の買い物ですから!